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2010.09.01

村上春樹/和田誠●村上ソングズ

20100901

オキナワ娘が僕にぴたりと寄り添う。

東シナ海に夕日が落ちて、

浜辺でひと晩愛を交わすとき、

オキナワの月は大きく輝くのさ。

オキナワの連中は生き方を知っている。

一日の仕事が終わるとみんなで集まり、

安酒を飲み、愛を語らう。

古老たちはオキナワ舞踊を踊る。〔…〕

オキナワに戻るよ。

悪いけど、ベイビー、君は連れて行けない。

もう二度と帰らないかもな。〔…〕

クーダーさんにとってのオキナワは、あくまでOkinawaであって、沖縄ではなかったのだろう。それでいいではないか。〔…〕僕らの人生にはそういう憧憬がどうしても必要なのだ。

「ここではないどこか」に行けば「ここにはない何か」があるというあてのない幻想がなかったら、

僕らの人生はとかくぎすぎすしたものになってしまう。

僕だってそりゃ、かわいいオキナワ・ベイビーと寄り添って歩き、東シナ海に沈む夕日を二人で眺められたら素敵だろうなと思う。でも現実にはそううまくものごとは運ばない(運んだ例しはない)。

だからこそライ・クーダーのこんなお気楽な歌の存在意味があるのだ、ということになるのかもしれないですね。

――「オキナワにもどるよ」

●村上ソングズ|村上春樹/和田誠|中央公論新社|ISBN9784120038969200712月|評=○

<キャッチコピー>

ジャズとアメリカンロックの歌詞を手ずから訳し、各曲への思い入れを語る短いエッセイを付す「村上名曲堂」ともいうべき1冊。和田誠のカラフルなイラストが華を添える。

<memo>

――うちに来ていただいて、紅茶とクッキーでもお出しして、「えーと、それがこの曲なんです」とレコードを一枚一枚ターンテーブルに載せながら(あるいはたまにコンパクト・ディスクをトレイに置きながら)説明できると理想的なのだが、(あとがき)

村上春樹/安西水丸■ 村上かるた うさぎおいしーフランス人

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