多田富雄●落葉隻語 ことばのかたみ
* 私は「美しい日本」という言葉を折々使ってきました。その美しい日本のルーツは何でしょうか。四つの要素を挙げたいと思います。 まず「アニミズム」の文化を指摘したい。自然崇拝、自然信仰です。〔…〕 次は、豊かな「象徴力」です。〔…〕 次に「あわれ」という美学の発見をあげたいと思います。〔…〕 そして、それらを技術的に包み込む「匠の技」がある。 美術はもちろん、詩歌や芸能でも、細部まで突き詰める技の表現がある。「型」や「間」を重んじる独特の美学です。 それはまた日本の優れた工業技術のルーツでもあります。 この四つの特徴が、日本の美しさを世界でも独自なものにしてきたし、日本人の行動の規範にもなってきたと思います。 ――「美しい日本 四つの特徴」 |
●落葉隻語 ことばのかたみ|多田富雄|青土社|ISBN:9784791765454|2010年05月|評=△
<キャッチコピー>
「これからだってもっと生きにくい時代が続くだろう。でもあんな子供たちがいる限り、未来は大丈夫だろう・・・・・・」全身全霊で書きつづられた、次の世代へのメッセージ。
<memo>
脳梗塞を患い右半身麻痺と樵下・発声障害を抱え、さらに前立腺がんの骨転移……、激痛のなか社会への悲憤を綴る。
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