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2010.10.23

酒井亨●「親日」台湾の幻想――現地で見聞きした真の日本観

20101023

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余談ながら、筆者の経験から、アジアの諸民族の傾向を比較すると、日本人は他人に厳しいが、自分にも厳しい。

台湾人はその道で、自分に甘いが他人にも甘い。同じことはフィリピン人などマレー系にもいえる。それに対して中国人と韓国人は他人に厳しいくせに自分に甘い。〔…〕

台湾人は日本人の他人に厳しい姿を見せられて、煩しいと感じるが、それでも自分にも厳しく律しているところを見て納得する。

台湾人が戦後中国から来た外省人を見て反感を持ったのは、自分に甘いくせに他人には厳しい一貫性のなさに腹を立てたのである。

台湾人の中には韓国人が嫌いな人が多いが、それは韓国人の「自分に甘く他人に厳しい」ご都合主義が中国人と似ているからだろう。

●「親日」台湾の幻想――現地で見聞きした真の日本観|酒井亨|扶桑社|ISBN9784594062606201009月発売|新書|評=○

<キャッチコピー>

台湾在住10年の著者が描く、台湾・アジア・ヨーロッパ、日本シンパの実像。台湾こそ『親日』『愛日』」は日本人の勝手な思いこみだ。我々日本人は、台湾人が戦前の日本統治を高く評価していると思っているが、それは大きな誤解である。〔…〕あくまで「戦後中国からやってきた国民党に比べて良かった」という相対評価なのだ。

<memo>

「領土問題は民族主義を刺激しやすい。民主化が進み、親日の気風が増している台湾だが、それでも尖閣諸島問題については、台湾独立派の多くも「台湾のものであって、日本が不当に占拠している」と思っている。だが心配は無用といったところだろう。反日勢力にしても、「自己顕示」の材料として使っているだけなのが本当のところだ。したがって、尖閣諸島問題をきっかけに台湾が反日に傾斜する可能性は皆無であるといってよい。」(本書)

つまるところ日本の“平和主義”こそが台湾をはじめ東南アジア諸国の信頼を得ていると著者はいう。

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