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2011.03.17

北方謙三◎水滸伝14・爪牙の章

14

*

「俺は、はじめは天下なんか奪れるもんかと思ってたよ。せいぜい暴れて、官軍にひと泡吹かせて、死ねばいいと思っていた」。〔…〕

「俺は、天下などほんとうに考えたことはないんだ。梁山泊が天下を奪る。そうすれば、別の宋ができる。それだけのことだ。違うと思うか?」

「それは、いい国かもしれねえだろう?」

「宋も、建国された時は、いい国だった。民に活気があって、いろいろなものが発展した。それが、やがて腐った」

「梁山泊が天下を奪っても、腐ると思っているのかい?」

「十年後は見える。多分二十年後も。しかし三十年後は霧の彼方で、五十年後はないも同じだ。俺はただ、いまを生きたい。生きていると思いたい。心の底から憎いのは、宋だ。しかしそれは、ちょっと間違えば、梁山泊になっていたかもしれん」。

──「地短の星」(魯達と鄒淵)

◎水滸伝14・爪牙の章│北方謙三│集英社│ISBN978408746229620071125日│文庫│評価=◎おすすめ

<キャッチコピー>

梁山泊は、威勝の田虎の叛乱が青蓮寺の策略だと看破した。近くの石梯山に魯達や鄒淵らを派遣し、切り崩しを図る。しかし、田虎に雇われた張清が、精強な傭兵部隊を率いて立ちはだかった。一方、官は梁山泊の完全殲滅を決意する。禁軍・地方軍・水軍あわせて20万の軍兵を投入してきた。兵力で圧倒的に劣る梁山泊に対し、空前の規模の攻撃がついに始まる。北方水滸、焦眉の14巻。

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