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2011.03.18

北方謙三◎水滸伝15・折戟の章

15

*

「呉用、おまえの心配はわかるのだがな」

地図を見ていた慮俊義が、顔をあげて言った。〔…〕

「一度、言おうと思っていた。おまえには、どこか弱さがある。やさしさと言ってもいいであろうが、そんなものは闘いでは役に立たない。かえって邪魔であろう。

おまえは冷たくなりきれないから、逆にみんなに冷たいと言われるのだ

「慮俊義殿。私は、できるかぎりのことを、やってきたつもりです」

「それこそ、眠る間も惜しんでな。おまえのやさしい性格が、そうさせたのだ。すべてを最上に整えようという気持は、やさしさにほかならぬ。もっと、下の者に任せろ。おまえは、梁山泊のむかう方向だけを見ていればいい」

──「天英の星」(呉用と慮俊義)

◎水滸伝15・折戟の章│北方謙三│集英社│ISBN9784087462395200712月│文庫│評価=◎おすすめ

<キャッチコピー>

どの寨が崩れても、梁山泊は潰滅する。極限状況の中、各寨は必死の防戦をしていた。特に激しい攻撃に晒された流花寨は、花栄らが死を覚悟して闘い続ける。しかし、官の水軍の進攻が始まり、それも限界が近づいていた。一方、宣賛は起死回生の策を考え出す。密かに李応や索超、扈三娘を北京大名府に急行させた。梁山泊の命運を握る作戦が今、静かに始まる。北方水滸、危局の15巻。

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