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2011.04.12

北方謙三◎水滸伝17・朱雀の章

17

*

「俺は、志を抱いて生きた。志のかぎり、生き続けたかった。しかし、ここで倒れることになった。楊令、この無念さがわかるか。

俺は、すべてを達観して、おまえと語ったつもりだった。しかし、心の底の無念さだけは、語らなかった。おまえに、見せようと思ったからだ」

魯達が、立ちあがった。

いきなり、腹の真申を刃物で縦に切った。楊令は、盥のそばに座っていた。予感があり、それはどうにもならないものだった。

魯達が刃物を投げ棄て、一度、天にむかって叫び声をあげた。〔…〕

「志を全うしようと思えば、病んでもならんのだ、楊令。

俺は病んだ。腹の中にいる病ごときに殺されるのが、無念でならん」

──「地損の星」(魯達と楊令)

◎水滸伝17・朱雀の章│北方謙三│集英社│ISBN9784087462616200802月│文庫│評価=◎おすすめ

<キャッチコピー>

童貫とほう美が、怒涛の猛攻を開始した。董平率いる双頭山が総力を挙げて迎え撃つが、次々と同志は討たれていく。更なる禁軍の進攻を止めるため、侯健は偽の講話案を進めていた。巧みに高きゅうを信じさせるが、そこには思わぬ落とし穴が待ち受けている。一方、致死軍と高廉の軍の決戦が間近に迫っていた。闇の中で、両者は息を潜め、刃を交える時を待っている。北方水滸、悲泣の17巻。

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