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2011.04.04

梅棹忠夫:編◎日本文明77の鍵

2011040477

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tsunamiという英語を御存知であろうか。〔…〕日本語が英語になったものはそれほどおおくはないが、このtsunamiということばの輸出は、地震国日本にいかにもふさわしい。

日本は、ヨーロッパからみれば極東にある神秘の国であった。神秘の国には、ものめずらしい文化だけでなく、ものめずらしい自然現象があれば、より興趣をそえるであろう。

『日本事物誌』の著者B・H・チェンバレンはつぎのようにいう。「『ああ、私はどんなに地震を感じたいと思っていることか!』とは、一般にヨーロッパから初めて日本に上陸した人びとの最初の叫びの一つである」。

地震は一九世紀末には、このように日本名物になっていた大地がゆれるとは、なんてエキサイティングなことだろうと、不動の大地の上にすむヨーロッパ人たちは、心ひそかに、おもったのであろう。〔…〕

温暖な気候のもとにある、うつくしい日本の自然。このうつくしい日本の風土が、このような不安定な大地のうえにあることは、日本人の精神に反映しているのかもしれない。

すくなくとも、日本人がうつくしい花園のなかで、心やすらかにねむりこけることができない宿命にあることは、たしかなのである。

 ──「地震」(園田英弘)

◎日本文明77の鍵│梅棹忠夫:│大阪創元社│ISBN9784422300146198805月/新書版:文藝春秋│ISBN9784166604357200504月│評価=◎おすすめ

<キャッチコピー>

豊かな自然、茶の湯や歌舞伎といった文化的伝統、近代の軍国主義、戦後の経済発展──この一見ばらばらな日本文明の要素を、外国人に理解してもらうにはどうすればいいか。そのような発想から、日本人による外国人向けの日本紹介書であり、それを日本語にリライトしたもの。環境、ことば、芸術、メディア、科学技術など日本史学の枠を超えた視点から77のキーワードから日本文明のすがたを明らかにする。

<memo>

2011.3.11は東日本大震災と41日に名づけられた。震災から3週間が経過したが、菅直人首相は内閣官房参与やなんとか本部の多発など人事と組織を増殖させることに専念している。首相の首を替えてばかりいてはいかがなものかという理由だけで首相の座にいる人である。復旧・復興のために菅の首を挿げ替えられるか。平成最悪の年になりそうな予感のする新年度である。とりあえずジャーナリズムの本質を捨て大政翼賛的に菅直人を擁護しまくる朝日新聞の購読をやめた。

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