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2011.04.15

北方謙三◎替天行道──北方水滸伝読本

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人物は、それぞれ立ちあがってくる。

そうすると性格を持ち、感性を持ち、独自の死生観のようなものも持つ、私から独立した男になってしまう。死なせまいと思っても、死に行く人格に育ってきてしまっているのだ。

登場人物の生殺与奪の権を、作者が握っていると言えないことが、この物語では多かった。ひとり死に、作者の私が肩を落とし、その夜は弔い酒というのも、しばしばであった。

途中から、これは書かされているのだ、と私は思うようにした。男はいかに死ぬか、という現代小説から続いている私の命題も、

私以外の人間が、登場人物自身が、決めているという心持ちになってきたのだ。

──「わが『水滸伝』血と汗と涙の完結」

◎替天行道──北方水滸伝読本│北方謙三 │集英社 │ISBN9784087462838 200804月│文庫│評価=○

<キャッチコピー>

ベストセラーとなった北方謙三の『水滸伝』。人物事典や年表といった貴重な資料をはじめ、著者のエッセイ、編集者からの手紙などレアな文章が満載。読めば北方水滸の全てが解るファン必携の一冊。文庫化にあたり、著者から読者へのメッセージや、司馬遼太郎賞受賞記念エッセイなど、さらに特別なコンテンツを追加。100ページ以上増補した完全版。

<memo>

北方水滸伝をひとことで言うなら「梁山泊の108人がかっこよい死に方を競い合う物語」である。

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