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2011.05.11

酒井順子◎金閣寺の燃やし方

20110511

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金閣寺を造らせた人、造った人、燃やした人、書いた人。金閣寺は、多くのドラマを生みました。

放火事件の後に再建され、目に痛いほど金色に輝く金閣は、今もなお大量の観光客を自らに引き寄せていますが、しかし放つ輝きが強すぎて、誰も本当には金閣に近付くことができない。

金閣は、愛されるほどに孤独な存在なのです。

その寺は、養賢を、三島を、そして水上を……と、孤独な人々をひきよせました。

金閣に数奇な運命を与えているのは、実は金閣自身の魂。

観光客の群の中で金閣を眺めていると、哀しいほどに一人ぼっちの気分になってくるのは、おそらくそのせいなのだと思います。

◎金閣寺の燃やし方│酒井順子│講談社│ISBN9784062166195201010月│評価=△

<キャッチコピー>

「金閣寺焼失事件」に心を奪われた二人の作家・三島由紀夫と水上勉。生い立ちから気質まで、ことごとく対照的な二人を酒井順子が解剖。面白すぎる新・文芸評論。

<memo>

三島由紀夫『金閣寺』、水上勉『五番町夕霧楼』『金閣炎上』、1950年の金閣放火事件をテーマにした二人の作家のまったく異なる個性を、母、故郷、寺、戦争、美、女、生、死など対比させながら描き、やがて三島ファンの著者が水上に傾斜していく。

酒井順子■ 駆け込み、セーフ? 

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酒井順子■ 枕草子REMIX

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