« 和田芳恵◎筑摩書房の三十年 1940―1970 | トップページ | 村上隆◎芸術起業論 »

2011.07.28

永江朗◎筑摩書房それからの四十年 1970ー2010

20110728

*

本書を執筆していていちばんつらかったのは、1978(昭和53)年の倒産に至る経緯を調べていたときです。

筑摩書房に対して抱いていたイメージが崩れてしまいました。いい会社だと思っていたのに、がっかりしました。社史を書く仕事を引き受けたのを後悔しました。〔…〕

ところが今回調べてみると、どうでしょう、倒産直前の筑摩書房は腐りきっていました。

なかでも許しがたいのは「紙型再版」です。つまり、同じコンテンツの使い回し。紙型=印刷するときの元版を再利用して、あたかも新しい本であるかのように見せかけ、読者に売りつけようとしました。

〔…〕古田時代に築いた筑摩書房のブランドと、それを背景にした有利な取引条件を悪用したのです。

もっとも、読者は出版社よりも賢く、紙型再版にそっぽを向きました。そのため返品率は上昇し続け、とうとう会社更生法の通用申請となったのです。天罰覿面。

◎筑摩書房それからの四十年 19702010│永江朗│筑摩書房│ISBN9784480015174201103月│評価=○

<キャッチコピー>

1978年、筑摩書房は倒産した。新しいメディアを模索しながら、文庫・新書を創刊。営業と物流も変革し、再建をめざす必死のドラマの40年。

<memo>

和田芳恵の名著『筑摩書房の三十年 1940―1970』復刻版を出し、その続編としての40年史を同時発売。

田中達治■ どすこい出版流通

永江朗◆本の現場――本はどう生まれ、だれに読まれているか

永江朗●セゾン文化は何を夢みた

|

« 和田芳恵◎筑摩書房の三十年 1940―1970 | トップページ | 村上隆◎芸術起業論 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 永江朗◎筑摩書房それからの四十年 1970ー2010:

« 和田芳恵◎筑摩書房の三十年 1940―1970 | トップページ | 村上隆◎芸術起業論 »