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2011.07.29

村上隆◎芸術起業論

20110729

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人間の欲求につながらなければ、給なんて誰も楽しめません。

絵画は紙や布に絵の具を乗せた痕跡です。痕跡自体に価値なんてありません。

価値のないものに「人間の想像力をふくらませる」という価値が加えられているのです。

つまり、芸術とは、想像力をふくらますための起爆剤が、いくつもしかけられていなければならないのです。

ただし芸術家が一人で作るしかけには限界があります。

大勢の人間の知恵を集めた結晶体である必要があります。

画商やアドバイザーや、プレーヤーやオークションハウスや美術館の人に、作家、作品の成否を相談し、シナリオを作って作品の価値を高めてゆくのは当然の手順だと言えるのです。

芸術家や美術館の満足だけでなく、芸術作品に関わるすべての人の熱狂がなければ、世界における価値は定着してゆきません。

◎芸術起業論│村上隆│幻冬舎│ISBN9784344011786200606月│評価=◎おすすめ

<キャッチコピー>

すべての人(=アーティスト)は起業家である! 芸術には、世界基準の戦略が必要である。「光を見る瞬間」をどう作るか!? サザビーズオークションで1作品1億円で落札された村上隆が説く、超ビジネス書。

<memo>

ガラパゴス化した画家、教授、学芸員、画学生等の日本の美術界から激しいブーイングが起こりそうな刺激的な書。要約すれば「美術史における文脈」の中で自らの作品を位置づけるためのマネージメントの重要性を説く。また彼は言う。「日本の美術教育はデッサンに異様に執着することもあって、現代の日本人は総じて絵がうまくなっています。つまり、日本の頼るべき資産は技術で、欧米の頼るべき資産はアイデアなのです」。

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