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2011.07.08

井上章一◎妄想かもしれない日本の歴史

20110708

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大和の律令政府は、東方に三つの関所をおいた。伊勢の鈴鹿、美濃の不破、越前の愛発。以上の三関を、対東国の防衛拠点としていたのである。〔…〕

そして、関所から東側は、しばしば関東ともよばれていた。〔…〕関所の東側=関東という言葉には、都人たちの優越感もこめられていただろう。〔…〕。

関西という表記の本格的な出現は、明治以後のことであったと、みとめうる。〔…〕

公的な施設も、20世紀のおわりごろからは、関西の名をかぶせられるようになる。畿内、近畿は、いよいよ本格的に西の辺境=関西へと、衰亡していったようである。あるいは、上方も。

そして、かつての関東あたりは、いつのころからか、首都圏とよばれるようになっている。そう、今は関東こそが、事実上の畿内なのである。

畿内が関西になり、関東が首都圏へと、名前をかえていく。

ただ、名称が変更されただけだと、そうかんたんにうけとるべきではない。

そこには、東西の力関係が逆転した歴史も、読みとりうる東京奠都以後の政治力学が、はっきりきざみこまれているのである。

──『吾妻鏡』の「関西」は

◎妄想かもしれない日本の歴史│井上章一│角川学芸出版│ISBN9784047034853201102月│評価=△

<キャッチコピー>

教科書の歴史の隙間に顔を覗かせる奇説・珍説の数々。放埓な想像力を杖に、正史に影のようにつきまとう「妄想」から日本の歴史を読み直す、井上流日本史幻視紀行!

<memo>

大阪のひとは、大阪のことを関西という。京都のひとは京都といい、神戸のひとは神戸という。大阪のひと、とくに“ビョ-キの府知事”は、京都や神戸を率いてるつもりなんだろうね。

井上章一◆日本に古代はあったのか

井上章一★パンツが見える。

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