« 佐々木俊尚◎キュレ-ションの時代 ──「つながり」の情報革命が始まる | トップページ | 発掘本・再会本100選★映画三国志──小説東映│大下英治 »

2011.09.22

藤原智美◎文は一行目から書かなくていい──検索、コピペ時代の文章術

20110922_2

*

たしかにデジタルのネットワーク空間を飛び交う情報が爆発的に増えたいま、情報に価値を与えるキュレーターの存在感は増しています。

ランキングに依存すると書き手としての嗅覚が鈍るといいましたが、自分の価値観に近いキュレーターを見つければ、最小限の時間と手間で魅力ある情報にアクセスすることも可能になります。〔…〕

キュレーターは情報の発信者のようなイメージがあるかもしれませんが、実際にやっていることは付加価値が高いコピペといってもいい。

もちろん単なるコピペとは目的も価値も異なりますが、クリエイターのように自分で何か新しいものを生み出すわけではないことを忘れてはいけません。〔…〕

クリエイターの層が薄くなって新しいものを生み出す力が弱くなっていくと、その先にあるのはリユース、リサイクルの世界です。

リユース、リサイクルというとエコな感じがして悪くない印象を与えてしまうかもしれませんが、実態は素材の使いまわしです。

──「キユレーションとは何だろう」

◎文は一行目から書かなくていい──検索、コピペ時代の文章術│藤原智美│プレジデント社│ISBN9784833419598201105月│評価=○

<キャッチコピー>

電子メディア隆盛のいま、何をテーマに、どのように書くか。ノンフィクション作家でもある著者が、プロとして身につけたテクニック。そのすべてを伝えます。

<memo>

──出版の現場では、すでにその動きが市民権を得ているといってもいいでしょう。実際、ニーチェやピーター・ドラッカーの著作を素材にした本がベストセラーになっています。これは編集者のキュレーション能力の勝利です。ただし、古典をリユース、リサイクルしたものが売れるというのは、いまの時代を生きる書き手の力が衰えているということの裏返しでもあります。(本書)

*

以下、本書の孫引き……。

アメリカ合衆国の第28代大統領トーマス・ウィルソンのエピソード。あるときウィルソンは「ちょっとひとことを」とスピーチを頼まれて、次のように切り返したそうです。1時間の講演なら、すぐにでも始められますが、3分間のスピーチとなると、一晩は考えないといけません」(外山滋比古「日本語の散歩道」)

──わたしたちの読書行為の底には『過去とつながりたい』という願いがある。そして文章を綴ろうとするときには『未来へつながりたい』という想いがある。(井上ひさし『自家製 文章読本』)

藤原智美■ 暴走老人! 

村田喜代子◎縦横無尽の文章レッスン

高橋源一郎◆大人にはわからない日本文学史

|

« 佐々木俊尚◎キュレ-ションの時代 ──「つながり」の情報革命が始まる | トップページ | 発掘本・再会本100選★映画三国志──小説東映│大下英治 »

08/メディア的日常」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 藤原智美◎文は一行目から書かなくていい──検索、コピペ時代の文章術:

« 佐々木俊尚◎キュレ-ションの時代 ──「つながり」の情報革命が始まる | トップページ | 発掘本・再会本100選★映画三国志──小説東映│大下英治 »