天野祐吉◎隠居大学──よく遊びよく遊べ
* 横尾 天野さん、インキョインキョって言うけどさ、画家っていうのは、本来生まれながらに隠居みたいなものだと思うんですよ。 (歌川)広重は25歳くらい、(伊藤)若沖も30代で家業を弟に任せて、隠居してから画家として本格的な活動をしている。 それも、遊びでしかないんですよね。描いてすぐに売れるかわからない。まあほとんど売れない、と考えていいわけで。 でもそこで自分がやる仕事なり行為をね、そこに徹底的に思いの丈、自由になれるかどうかのきめ手は遊べるかどうかだと思いますね。〔…〕 命懸けで遊びたい、自由になりたいと思ったら、「わたし」とか「ぼく」とかいう自我を滅却して、徹底してバカになるしかないと思うんですよね。 愚者になれるということは最高の境地ですよ。 ──第一時限「猫の自由に学ぼう」横尾忠則・天野祐吉 |
◎隠居大学──よく遊びよく遊べ│天野祐吉│朝日新聞出版│ISBN:9784022508607│2011年06月│評価=△
<キャッチコピー>
こんな時代こそ「隠居」を見直そう! 目指すは、自由で洒脱な遊びの達人。横尾忠則、外山滋比古、赤瀬川原平、谷川俊太郎、安野光雅、坪内稔典の豪華講師陣を迎え、ここに隠居養成大学がオープン。年を取るって、いいもんだなァ。
<memo>
「隠居大学」という名の公開対談。隠居になるためには、「猫の自由に学ぼう」「ゆっくり急げ」「いい加減にしなさい」「宇宙人をめざそう」「うふふ力を磨こう」「遊行の旅に出よう」。
| 固定リンク
コメント