« 小野民樹◎新藤兼人伝──未完の日本映画史 | トップページ | 発掘本・再会本100選★内澤旬子│世界屠畜紀行 »

2011.10.06

小沢昭一◎小沢昭一 僕のハーモニカ昭和史

20111006

*

夜になっていましたね。つらいんですが体を起こして、辺りを見回してビックリいたしました。火の玉が飛んでいるのです。なんともいえないにおいに包まれているんですよ。〔…〕

もちろん地獄なんかじゃありません。でも、これがほんとの地獄というべきでしょう。広島駅の引き込み線のところに貨車が入ったままなんです。火の玉に見えたのは、火の玉ではありませんでした。

そうじゃなくて、原爆で亡くなられた死体を、もう、あっちでもこっちでもうずたかく積んで茶毘にふしているその火、そのにおいでございました。わたし、あのにおい、あの日、もう終生忘れません。

あの広島駅の引き込み線のところで、それまでの「死ね死ねというものの考え方」から「今日の人間の命というものは、何にもまして尊いものだ」という、そういう考え方に、どうも、あそこで切り替わったんじゃなかろうかな。

いや、そのときにそう思ったわけじゃありません。後に、そう思うように努めているといった方が正しいんでありますがね。

◎小沢昭一 僕のハーモニカ昭和史│小沢昭一│朝日新聞出版 │ISBN9784022505699 201102月│評価=○

<キャッチコピー>

全国で123回満員にした名物公演が、20084月に幕をおろした。最後の公演では小沢昭一が初めて自分の「広島」体験を語り、感動の涙を誘った。その伝説の公演を単行本に。

<memo>

『思えばいとしや“出たとこ勝負”』2011)から──。

──私も齢71歳になっていました。そこで、しやぼん玉座公演の一環として、私の人生で最大の事件だったあの戦争について、一度、自分の思いを語っておきたいと思い、『小沢昭一歌のステージ 唄って語って僕のハーモニカ昭和史』というステージを始めました。〔…〕平成13年から平成20年まで続き、全国津々浦々を回って、144ステージをこなしました。お客さんの延べ数は126千人を超えているとかです。

出久根達郎◎古本屋歳時記──俳句つれづれ草

リービ英雄◎我的中国

|

« 小野民樹◎新藤兼人伝──未完の日本映画史 | トップページ | 発掘本・再会本100選★内澤旬子│世界屠畜紀行 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 小沢昭一◎小沢昭一 僕のハーモニカ昭和史:

« 小野民樹◎新藤兼人伝──未完の日本映画史 | トップページ | 発掘本・再会本100選★内澤旬子│世界屠畜紀行 »